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定年後働ける仕事があれば老後資金必要額はかなり減らせる!?

      2018/02/03

目次

老後資金必要額はいったいいくら?

老後資金がいくら必要なのかはとても気になるところです。

よく定年退職したときに、貯蓄が3000万円ないと老後破産するとか、中には8000万円必要だとか言われています。

もちろんそれぞれ根拠があってはじき出されている金額であるには違いないでしょう。

しかし、いったいどれが本当なのか不安になって迷ってしまいます。

ところが、定年退職後も仕事をして働けるなら、老後資金必要額はかなり減らせて、不安が和らぐはずです。

そこで今回は定年退職後も仕事をした場合の老後資金計画について考えてみますね。

老後資金がいくら必要かは定年後働ける仕事があればかなり減らせる!?

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老後の生活費は平均いくら必要?

老後資金がいくら必要なのかは、まず年金がいくらくらいもらえて、老後の生活費がいくらかかるのかを考えなければなりません。

もちろん人それぞれ生活スタイルや、親の介護など家族の事情によってちがいますし、そもそも何歳まで生きられるのかすらわからないわけですから、正確にはわかりません。

そこで厚生労働省が10,000世帯を調査した平均値、「平成28年(2016年)家計調査報告(家計収支編)」をモデルにして、夫婦2人の場合、独身の場合について考えてみます。

老後の生活費 夫婦の場合

 

高齢夫婦無職世帯の家計収支-2016年-

高齢夫婦無職世帯の家計収支-2016年-

「高齢夫婦無職世帯の家計収支」によると、

年金を含めた実収入 212,835円(月額)

総支出が 267,546円

不足額が 212,835円(収入)-267,546円(支出)=54,711円(月額)

となっています。

毎月54,711円≒5.5万円不足することになります。

今は定年退職年齢が65歳に引き伸ばされる傾向にありますから、65歳から年金生活に入ると仮定します。

それから何歳まで生きられるかは平均余命を参考にします。

平成26年簡易生命表によると65歳の平均余命は以下のとおりです。

年齢(年)男性 平均余命女性 平均余命
6519.2924.18

男性の場合で19.29年≒20年ですから、

5.5万円x12ヵ月x20年=1,320万円(老後資金必要額)

※60歳定年の場合、年金がもらえない、仕事もしないと仮定して単純計算で、
約27万円(支出額)x12ヵ月x5年=1,650万円が加算されます。
そうなってくると3000万円必要になってきますね。

簡単に考えれば、パートでもアルバイトでもして、月に5.5万円以上稼ぐことができれば、貯蓄を崩さなくて生活できる計算になります。

ところが、これは平均寿命から考えていますので、亡くなる間際まで仕事をできるとは思えません。

そこで医療・介護に依存して生きる期間を除いた、健康寿命で考えてみます。

健康寿命は内閣府の「平成28年版高齢社会白書」によれば、男性が71.19歳、女性が74.21歳となっています。

男性が71.19歳≒72歳とすると、

72歳ー65歳=7年間しか働けないとすると

1,320万円(老後資金必要額)÷7年 ≒189万円(年額)

189万円÷12ヵ月=15.75万円≒16万円(月額)

月収16万円の仕事を7年間できれば、貯蓄を崩さなくてもいい計算になります。

しかし、パートでやアルバイトで月収16万円はなかなか稼げないのではないでしょうか?

やはり不足額に対しては、少しづつ貯金を崩していくのが現実的なんでしょうね。

パートでやアルバイトで配偶者控除の103万の壁というのがありますから、おおよそ103万円は稼げるとすれば、月額8.6万円はいけるかもわかりません。

103万円÷12ヵ月=8.58万円≒8.6万円(月額)

8.6万円x12ヵ月x7年=722.4万円=722万円

1,320万円(老後資金必要額)-722万円=598万円(老後資金必要額)

約600万円の貯蓄があればなんとかなりそうですね。

奥さんが働けばまた計算がちがって楽になってきますけどね。

平均余命によれば、女性の場合は男性より5年くらい長生きしますから、心配ではありますが、厚生年金に加入していれば、ご主人が亡くなっても遺族年金が支給されます。

遺族年金とは?受給資格、金額早見表

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老後の生活費 独身の場合

高齢単身無職世帯の家計収支-2016年-

高齢単身無職世帯の家計収支-2016年-

「高齢単身無職世帯の家計収支」によると、

年金を含めた実収入 120,093円(月額)

総支出が 156,404円

不足額が 120,093円(収入)-156,404円(支出)=36,311円(月額)

となっています。

毎月36,311円≒3.7万円不足することになります。

同じく65歳で定年退職すると仮定して、平均余命約20年間で計算すると、

3.7万円x12ヵ月x20年=888万円(老後資金必要額)

※60歳定年の場合、年金がもらえない、仕事もしないと仮定して単純計算で、
約16万円(支出額)x12ヵ月x5年=960万円が加算されます。

 

男性の健康寿命が71.19歳≒72歳とすると、

72歳ー65歳=7年間しか働けないとして

888万円(老後資金必要額)÷7年 ≒127万円(年額)

127万円÷12ヵ月=10.58万円≒11万円(月額)

月収11万円の仕事なら見つかりそうな気がしますね。

 

仮にパートでやアルバイトで8.6万円(月額)稼げば、

8.6万円x12ヵ月x7年=722.4万円=722万円

888万円(老後資金必要額)-722万円=166万円

166万円の貯蓄があればなんとかなりそうです。

 

ただし、これはギリギリの生活ではないかと思いますので、ゆとりのある生活を送ろうとすれば上乗せが必要になります。

生命保険文化センターの「平成28年度 生活保障に関する調査」によると、「老後の最低日常生活費」(平均額は月額で22.0 万円)に、旅行やレジャー、身内とのつきあい、趣味や教養などの上乗せ額(平均は月額で12.8万円)をプラスした「ゆとりある老後生活費」 は月額で平均34.9万円となっています。

いずれにしても、定年退職後も仕事さえできれば、必要資金も大幅に減らせますから、老後生活もなんとかやっていけそうですね。

50代の現役のうちに、できるだけ老後資金を貯めて、定年退職後の仕事を確保するために、人脈を確保したり、資格をとっておくとか、老後も続けられそうな副業を見つけておくのもいいかもわかりませんね。

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