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年金減額!給与収入合計が60歳からの28万円、65歳以上47万円の壁と働き方

      2019/05/30

目次

60歳からの年金と働き方

定年退職年齢は現在のところ60歳という企業が大半でしょう。

60歳を過ぎると年金をもえる人もあるとは思いますが、年金のうちの老齢基礎年金は65歳からしかもらえませんから、老齢厚生年金が年齢によって段階的に支給されます。

↓年金が何歳からもらえるのか?年金受給開始年齢についてはこちらの記事に詳しく書いています。

年金受給開始年齢一覧早見表、年金はいつからもらえるのか?

65歳からしか年金がもらえないとすれば、60歳で定年してからの5年間は再雇用や再就職などをして働いたほうが老後の資金に余裕が出るでしょう。

60歳から64歳の間で年金が受給できる人は助かりますが、働き方を考えないと年金が減額されることをご存じですか?

65歳からしか年金が受給できない人も働き方に注意しないと年金カットになります。

今回は働きながら年金を受給できる在職老齢年金についてご紹介します。

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厚生年金と給与収入の合計が60歳からの28万円、65歳以上47万円の壁

年金が支給されるようになっても、健康のためや豊かな暮らしを送りたいとかで働きたいと希望する人も多くいると思います。

ところが年金をもらいながら働く場合、給与収入がある一定額を超えると年金支給額が減額されるので注意しなければなりません。

これは在職老齢年金と呼ばれる制度です。

在職老齢年金は老齢厚生年金の月額総報酬月額相当額(給与の月額に年間のボーナスを12カ月で割ったもの)の合計がある一定額を超えると減額されます。

ある一定額とはどれくらいなのかというと、老齢厚生年金の月額と総報酬月額相当額の合計が、60歳から64歳までは月額28万円、65歳からは月額47万円です。

60歳から64歳までは月額28万円、65歳からは月額47万円を超えると年金が減額されます。

【追記】

平成29年度(2017年4月1日)から支給停止調整額 47万円が 46万円に改定されています。

平成31年度(2019年4月1日)から支給停止調整額 46万円が 47万円に改定されています。

年金減額

 

ただしこの場合、老齢厚生年金だけが対象で老齢基礎年金は対象外になります。

ですから厚生年金に加入して働く人だけが対象で、フリーランスや、パート、アルバイト、自営業者など、厚生年金に加入せずに働く人には適用されません。

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年金カットの計算法

このように働きながら年金を受給して一部がカットされる制度を、在職老齢年金の支給停止といいますが、計算法は60歳から64歳までと、65歳以上で年齢によってちがいます。

それぞれの計算法を例を交えて説明しますね。

60歳から64歳

60歳から64歳までは少し計算が複雑です。

年金と給与の月額の合計が28万円を超えた場合、以下のとおり給与月額は47万円、年金月額は28万円を基準に計算します。

年金(老齢厚生年金)の月額
    +
給与(総報酬月額相当額)の合計

総報酬月額相当額年金月額減額計算
28万円以下  減額なし(全額支給)
28万円超47万円以下28万円以下(総報酬月額相当額+年金月額-28万円)×1/2
47万円超28万円以下(47万円+年金月額-28万円)×1/2+(総報酬月額相当額-47万円)
47万円以下28万円超総報酬月額相当額×1/2
47万円超28万円超47万円×1/2+(総報酬月額相当額-467万円)

たとえば、月給22万円、ボーナス96万円(年額)で年金月額が18万円の人の場合を計算してみます。

給与総額を月額になおすと、22万円+(ボーナス96万円/12)=30万円(月額)で月額30万円です。

この場合、総報酬月額相当額も47万円以下、年金月額は28万円以下に該当しますから、

(総報酬月額相当額30万円+年金月額18万円-28万円)×1/2=10万円 という計算になり

10万円が年金からカットされます。

そうするとこの人の受取る月収は

給与月額30万円+(年金月額18万円-10万円)=38万円となります。

【追記】

平成29年度(2017年4月1日)から支給停止調整額 47万円が 46万円に改定されています。

平成31年度(2019年4月1日)から支給停止調整額 46万円が 47万円に改定されています。

65歳以上

年金(老齢厚生年金)の月額
    +
給与(総報酬月額相当額)の合計
減額計算
47万円以下減額なし(全額支給)
47万円超(総報酬月額相当額+年金月額-47万円)×1/2

同じく年金月額が18万円で月給22万円、ボーナス96万円(年額)の人の場合を計算してみます。

給与月額は30万円で、年金月額が18万円ですから合計は48万円です。

(30万円+18万円-47万円)x1/2=5000円

この人の受取る月収は

48万円-5000円=47.5万円ということになります。

 

年金をもらいながら働く場合はこのようなことに注意して働かなければいけませんね。

でも収入がたくさんあればやはり気持ちの上でも豊かになり、健康にもいいでしょうから、積極的に働きたいですね。

【追記】

平成29年度(2017年4月1日)から支給停止調整額 47万円が 46万円に改定されています。

平成31年度(2019年4月1日)から支給停止調整額 46万円が 47万円に改定されています。

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