定年退職後の仕事、再就職したら収入や年金はどうなる?
2018/06/04
目次
定年退職後の仕事
改正高年齢者雇用安定法という法律が施行され(2013年4月)企業は下記のいずれかの方策をとらなければいけなくなりました。
①定年年齢を引き上げる
②継続雇用制度を導入する
③定年制の廃止
現状では②継続雇用制度を導入するという企業がほとんどで、ほとんどの人が60歳で定年退職することになります。
60歳で定年退職後は働くか働かないか、働くならどのように働くのかの選択をせまられることになります。
まとめると・・・
①働かずに年金収入で暮らす
②定年まで働いた企業で継続して働く(再雇用)
③定年まで働いた企業と別の企業に再就職して働く
④個人事業主として起業して働く
サラリーマンとして働いてきた人は②定年まで働いた企業で継続して働くという人が多いと思います。
厚生労働省の発表した平成27年「高年齢者の雇用状況」集計結果によると、
継続雇用者(基準に該当し引き続き継続雇用された者)90.4%
継続雇用を希望しなかった者 8.1%
基準に該当しない者(継続雇用されなかった) 1.5%
このような結果で、90.4%の人が引き続き継続雇用で働いて、8.1%+1.5%=9.6%の人が①働かずに年金収入で暮らす、③定年まで働いた企業と別の企業に再就職して働く、④個人事業主として起業して働くというのが現状のようです。
Sponsored Link定年退職後再就職したら収入や年金はどうなる?
定年退職後再就職した場合の収入がいくらになるのか気になるところですが、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が平成27年4月17日に発表した「高齢者雇用の現状と人事管理の展望」という60歳以上の継続雇用て働いている人(従業員規模31 人以上の企業)を対象にした調査結果によりますと
50歳代現役の最高年収は800万円以上が52.7%(内1000 万円以上が 30.3%)であったのに対して、定年退職後再就職した場合の年収は200~400万円未満が45.1%と多数を占めています。
年収階層 | 現在の勤務する会社からの年収 | 50歳代の最高年収 |
100万円未満 | 0.3% | 0.0% |
100~200万円未満 | 5.6% | 0.1% |
200~300万円未満 | 22.2% | 1.1% |
300~400万円未満 | 22.9% | 2.7% |
400~500万円未満 | 13.4% | 5.6% |
500~600万円未満 | 7.5% | 8.4% |
600~700万円未満 | 6.1% | 8.4% |
700~800万円未満 | 3.0% | 12.8% |
800~900万円未満 | 3.4% | 11.4% |
900~1000万円未満 | 1.6% | 11.0% |
1000万円以上 | 4.6% | 30.3% |
つまり、定年退職後再就職した場合の年収は、50歳代現役の年収よりも半分以下になる人が多くいるということになります。
定年退職後再就職した場合の年収は200~400万円未満の人が45.1%ですから、これくらいの年収で暮らすことを覚悟しておいたほうがいいということになりますね。
この年収には年金は入っていません。
会社に再就職をして厚生年金保険に加入した場合は、給与の額と年金の額によっては年金の一部または全額が支給停止になる場合があります。
ただし、起業するなどして個人事業主になると、収入源は原則として給与収入から事業収入ということになります。
この場合、「第1号被保険者」として厚生年金保険の加入者でなくなれば、年金の一部または全額が支給停止になることはありません。
関連記事↓
定年退職後の失業保険のもらい方!給付日数と受給期間や手続きについて
60歳からの仕事と働き方で生き方の再設計が必要かもしれない?!
年金減額!給与収入合計が60歳からの28万円、65歳以上47万円の壁と働き方