老後の貯蓄から取り崩していい金額はいくら?生活費のシミュレーション
2018/02/28
目次
老後に必要なお金はいったいいくらなのか?
老後資金はいったいいくら必要なのか?
3,000万円とか5,000万円とか、中には1億円は必要という説もあります。
個人の年収や年金額、家族構成、何歳まで働くか、何歳まで生きるのかなどの条件によってちがってくるので、実際のところは「わからない」というのが、本当のところだと思います。
しかし、50代のうちからできるだけ貯蓄をして、老後に備えておかなければいけないのはまちがいありません。
老後に備えるためにいくら貯蓄していけばいいのかをシミュレーションできるようにしたのが、下の記事です。
この場合のシミュレーションは、主に老後を迎える前のためにどれだけ貯蓄すればいいのか試算できるようになっています。
↓
50歳からお金を貯めるシミュレーション!老後に必要な貯蓄額と貯蓄率を計算
そして、老後を迎えたあとは、どんなイメージで生活するのか?
50代の多くの人は65歳から年金を支給されることになります。
そして、仕事を退いた後は、年金をもらいながら、足りない分は退職金やそれまでに貯蓄したお金などを切り崩して生活していくことになります。
年金額は否が応でも一定額になりますが、問題は貯蓄からいくらくらい取り崩していいのかでしょう。
老後に貯蓄から取り崩していい金額はどれくらいなのか?
今回ご紹介するのは、そんなときに便利な公式「人生設計の基本公式」を使ってシミュレーションする方法です。
この公式で試算すると、老後に取り崩していい金額が見えてきます。
老後の貯蓄から取り崩していい金額をシミュレーション
「人生設計の基本公式」は下記のとおりになりますが、それぞれ保有資産や、年金額、老後働く場合の年収と年数、確保しておきたい資産額などを入力して、老後に取り崩していい金額を計算します。
- 老後資産で取り崩していい金額(d)
毎月の年金以外に、金融資産などから取り崩していい金額です。この金額と年金額を足した範囲で生活することになります。 - 保有している資産額(A)
主に定年退職して直後、保有している預貯金や退職金で、idecoやNAISAを一時金で受け取ったり、株などを売却したり場合もここに含めていいでしょう。 - 年金の受取額(p)
定年退職後、受け取る年金の額です。 - 年金の受給開始までの期間(a)
年金を受け取るまでの期間。無年金の期間で、本来なら生活費用の計算になりますが、ここは年金を受け取っている場合と同じ生活をしている想定です。
60歳で定年退職して、65歳で受け取るなら5年、70歳なら10年となります。 - 定年後働いて得る収入(w)
定年後も働く場合はその収入分がプラスできます。 - 働く予定の年数(b)
定年後も働く年数です。 - 保有しておきたい金融資産の額(H)
生活費以外に必要になりそうな費用に備えるための金融資産を見込んでおきます。
たとえば例を挙げるなら下記のとおりです。
住宅リフォーム資金 300万円
趣味・レジャー関連費用 400万円
子供の結婚・住宅購入援助資金 400万円
車買い替え関連費用 200万円
医療や介護費用 300万円
予備費 300万円 - 想定した寿命までの年数(n)
定年退職してから何歳まで生きるか想定します。 60歳で定年退職して80歳まで生きるとすると20年、90歳までだと30年になります。
そして、老後の生活は、年金をもらいながら、貯蓄を取崩して生活費にしていきます。
下の計算フォームに数字を入力すれば、老後に取り崩していい金額、老後の生活費をシミュレーションできるようになっていますから、いろいろやってみてください。
[jazzy form=”d”]前回の記事では、65歳までに2,566万円貯蓄するデフォルト設定になっていました。
それに、退職金を2,000万円受け取れたとしたなら、2,566万円+2,000万円で4,566万円の保有資産を入力してもいいでしょう。
ただし、保有している資産と年金だけで暮らしたら、という前提の計算ですから、実際にはある程度の資産も残るよう見込んでおかないといけないでしょう。
たとえば、住宅リフォーム資金や車買い替え関連費用、医療費や介護費、老人ホームの入居費、遺産などです。
これらが、「確保する金融資産の額(H)」ということになりますから、たとえば1,500万円とおおよその金額を入力してシミュレーションしてみてください。
60歳で定年して65歳から200万円年金をもらうなら「定年後から年金受給開始までの期間(a)」を5年にします。
60歳で定年して64歳まで5年間働けば、「定年後働く予定の年数(b)」を5年にして、その収入「定年後働いて得る年収(w)」をたとえば240万円と入れて下さい。
60歳で定年して90歳まで生きるなら、「定年退職してから寿命までの年数(n)」は30年。
そして、「確保する金融資産の額(H)」が1,500万円だとすると、「老後の生活費(d)」は308.87万円(月額257,389円)となるはずです。
このように、いろいろ条件を変えて計算してみて下さい。
Sponsored Linkまとめ
まとめますと、前回の公式は老後までに貯蓄の目安をつかむ目的であり、今回の公式は老後から年金と貯蓄を取崩しながら生活するイメージをつかむ目的になっています。
ちなみに、この公式を考えた経済評論家の山崎元さんとファイナンシャルプランナーの岩城みずほさん共著の「人生にお金はいくら必要か」という本には、前回の公式は記載されていますが、今回の公式は載っていません。
↓この本です
いずれにしても、現実に即した公式ではないかと思いますので、いろいろ試算してみてください。
また、年金を繰り上げ受給したり、繰り下げ受給したらどうなるかそのうちに計算できるようにしたいと思いますので、年金額の計算結果を「年金額(p)」に入力して、「定年後から年金受給開始までの期間(a)」も便宜に従い調整して、これらの公式に当てはめてみて下さい。
慣れるまで少々ややこしいかもわかりませんが、繰り返すうちにだんだんイメージが掴めてくると思いますよ!
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