個人年金保険と個人型確定拠出年金の違いを比較一覧表にしてみた
2017/11/11
目次
個人年金保険と個人型確定拠出年金の違いを比較
個人型確定拠出年金は老後の資金づくりに有効であることを下記の記事でご紹介しました。
個人型確定拠出年金(iDeCo)とは?節税もできておすすめ、メリット・デメリットは?
個人で老後の資金づくりをする場合、民間の保険会社の「個人年金保険」という選択肢もあります。
個人年金保険は保険会社と契約して年金を積み立てて将来年金として受け取れます。
個人年金保険と個人型確定拠出年金はいったいどちらが有利なのでしょう?
運用の違い
個人年金保険は原則、契約時点で将来受け取る年金原資が確定します。
保険会社との契約によって年金の受取額に変動がないので安心感があります。
ただし、金利が低い時に契約すれば、金利が高い時に契約した時よりも受取額は減ることになります。
一方、個人型確定拠出年金は契約者自身で加入期間中の運用方法を選んで運用します。
運用の実績によってはうまく行けば年金額が増額しますし、運用がうまく行かなければ減額してしまいます。
つまり、個人型確定拠出年金は自己責任ということになります。Sponsored Link
税制面の違い
しかし、税制面では個人型確定拠出年金が有利になります。
個人年金保険は所得税の計算で年間最大4~5万円、住民税で最大2.8~3.5万円課税所得から控除できます。
個人型確定拠出年金は掛け金の全額(自営業者などは最大81.6万円)課税所得から控除できます。
また、年金を受け取るときにも個人年金保険はありませんが、個人型確定拠出年金は所得控除ができ有利です。
その他、個人年金保険は中途解約可能ですが、個人型確定拠出年金は原則できません。
また、個人年金保険は管理手数料がかかりませんが、個人型確定拠出年金は年間6000~7000円かかります。
ある程度細かいところまで一覧表にしてみましたので、比較してみてください。
個人年金保険 | 個人型確定拠出年金 | ||
掛金 | 所得控除 の種類 | 個人年金保険料控除 | 小規模企業共済等掛金控除 |
【所得税】 所得控除額(年)
| 平成23年以前の契約 …最大5万円 平成24年以降の契約 …最大4万円 | 全額控除 自営業者など・・・最大81.6万円 ※印・・・平成27年度税制改正で対象になる見込み | |
【住民税】 所得控除額(年)
| 平成23年以前の契約 …最大3.5万円 平成24年以降の契約 …最大2.8万円 | ||
運用 | 自身で運用しない(保険会社責任) | 自身で運用する(自己責任) | |
受取 | 年金受取額 | 確定 原則、契約時に確定 | 未確定 運用次第で増減 |
税制優遇 (年金払) | 雑所得として課税 | 雑所得に公的年金等控除 | |
税制優遇 (一時払) | 一時所得として課税 | 一時所得に退職所得控除 | |
途中解約 | 可能(受取額減少) | 原則不可 | |
管理手数料 | なし | あり 年間6000~7000円 |
個人年金保険は民間の保険会社管理ですが、個人型確定拠出年金は、国民年金基金連合会(こくみんねんきんききんれんごうかい)という国民年金法に基づいて設立された法人が管理します。
民間よりは公的な法人のほうが倒産の危険も幾分か少く感じますから安心感はありますね。
個人年金保険も個人型確定拠出年金も、上記のようにそれぞれメリット・デメリットがありますから、よく考えて契約したほうがよさそうですね。
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