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国の借金とは嘘で日本政府の借金だった!?内訳は?財政破綻はありえない?

      2019/02/11

目次

国の借金1000兆円超え!?

財務省が今年の5月10日、国債や借入金、政府短期証券をあわせた「国の借金」の残高が2015年度末時点で1049兆3661億円になったと発表しました。

内訳は政府短期証券が83兆7489億円、国債が910兆8097億円、借入金が54兆8075億円ということのようです。

「国の借金」1049兆3661億円を人口推計1億2698万人で割ると、国民1人当たり約826万円の借金を抱えていることになるというものです。

これが俗に言われる「国の借金が1000兆円超えてGDPの2倍に迫る」といわれるヤツです。

私もそれを聞いて、このままでは財政破綻して国家破綻になるのでは?という不安を持っていました。

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国の借金とは嘘で政府の借金だった!?

ところが、作家で経済評論家の三橋貴明さんのあるレポートを読んで見方が少し変わりました。

そのレポートは内容は濃いですが、凡人の私にもわかりやすく書かれていました。

それによれば、まず1000兆円超えているのは国の借金ではなくて、政府の借金だということ。

政府は誰から借金しているかというと国民から借金している。

なぜなら、国民がしている銀行預金は銀行にとっては預かっているのではなく借金である。

銀行は預金というカタチで国民から借金して(預金金利を払って)、預かったお金をどこかへ貸し出して金利を受け取って商売している。

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ところが、深刻なデフレが継続しており、一般企業は設備投資を増やそうとしない。

個人の家計もこの不況下では、住宅ローンなどを積極的に組もうとしないので、お金を貸す先が少ない。

それだから、日本の銀行は国債を購入し、政府にお金を貸すという形で銀行預金を運用している。

「日本政府にお金を貸している債権者」の過半である国内の金融機関は、国民から銀行預金などのカタチで借りたお金の「運用先」として、日本国債を購入しているのであるから、日本政府の負債(国の借金)の最終債権者は、日本国民になる。

したがって、日本国民は「莫大な借金を負っている」のではなく、「巨額のお金を日本政府に貸し付けている」ということになる。

さらに、日本政府は株式の55%を保有する「日本銀行」という子会社を持っている。

親会社と子会社の間のお金の貸し借りは、連結決算のルールで「相殺」されてしまうから、日本銀行が銀行などから買い取っていっている国債は実質的に「借金棒引き」となって政府の実質的な負債が「減少」していっている。

だから、日本政府の財政破綻の可能性はゼロだ。

「国民1人当たり約826万円の借金」というのも嘘だということです。

そして、「日本は公共投資のやり過ぎで、国の借金が膨らんだ」と、公共投資を削ったためにデフレが深刻化した。

「日本は公共投資のやり過ぎで、国の借金が膨らんだ」というのも間違った認識である。

なぜなら、公共投資というのは建設国債でまかなわれており、赤字国債からではない。

デフレが続けば、建設国債は増えず、赤字国債が増えていくだけ。

増えたのは赤字国債であって、最終的には「借金棒引き」というカタチになる。

「国民1人当たり約826万円の借金で大変だ!」「破綻を回避するために増税だ!」というのは、財務省が消費税を増税したいからである。

なぜなら、消費税は国民一人一人が消費すれば払われる「安定財源」であるから。

まだ他の内容や細かいこともありますが、簡単にかいつまんで説明してみました。

なんとなく腑に落ちた感がありましたのでご紹介しました。

それで、「国の借金」についてもう少し調べてみました。

国の借金1000兆円超えの内訳とは?

下は財務省の出している「国の貸借対照表(平成26年度末)」という資料が見つかりましたのでご紹介します。

2015年度末の資料が見つかりませんでしたので、数字がちがって恐縮ですが、「国の借金」の内訳がある程度わかります。

国の貸借対照表(平成26年度末)

  • 【現金・預金】現金、日本銀行預金及び外貨預金。
  • 【有価証券】為替介入(円売り・外貨買い)時に取得した外貨証券(128.7兆円)や日本郵政株式の一部(9.8兆円)など。
  • 【貸付金】地方公共団体や政策金融機関などへの財政融資資金貸付金(112.0兆 円)など。
  • 【運用寄託金】 国民年金及び厚生年金における将来の年金給付の積立金の一部をGPI Fに運用寄託しているもの。
  • 【有形固定資産】 公共用財産148.5兆円(河川、道路など)、国有財産29.0兆円(国の庁 舎、防衛、空港施設など)、物品等2.1兆円(車両、事務機器など)。
  • 【出資金】 独立行政法人、国立大学法人、国際機関などへの出資金。

 

  • 【政府短期証券】為替介入(円売り・外貨買い)時の円貨を調達するために発行した 外国為替資金証券など。
  • 【公債】2015年度末で、建設国債(公共事業)、特例国債(いわゆる赤字国債)、交付国債(原賠機構に対して発行)、 財投債(貸付の財源)、復興債(復興事業)、年金特例国債(基礎年金の国庫負担の追加に伴い見込まれる費用の財源)。
  • 【借入金】地方財政の財源不足(地方負担分)を補填するもののほか、原賠機構に対して発行された交付国債の償還財源として民間金融機関 から借り入れたものなど。
  • 【預託金】財政融資資金に預託されているもの。
  • 【公的年金預り金】将来の年金給付のための資産(運用寄託している年金の積立金など)

 

貸借対照表は、お金をどうやって集めたかという「負債の部」と、集めたお金をどのように使ったかという「資産の部」になっています。

ちなみに「公的年金預り金」がわれわれ国民が積み立てた年金額のようです。

最近話題になった、GPIFが2015 年度は 5.3 兆円の運用損失を出したってのが「運用寄託金」でしょう。

公的年金預り金」として国民から集めたお金を、「運用寄託金」としてGPIFに運用をまかせたら、5.3 兆円の運用損失を出したということですね。

財務省発表の2015年(27年度)「国の借金」1049兆3661億円の内訳は、貸借対照表の「政府短期証券」「公債」、「借入金」ということですね。(26年度末は1013兆円)

負債総額から資産総額を引いた差額はうんと少なくなります。(26年度末は1171.8兆円-679.8兆円=492兆円)

しかし、この表は子会社である日本銀行と連結していないので、連結すればもっと負債は少くなるようです。

細かくは説明する知識はありませんが、なんとなく、財政破綻して国家破綻する可能性が低いと感じませんか?

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