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定年後、働くか働かないかで健康や寿命に差が出るというデータ

   

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定年後、働くか働かないか?

定年後、働くか働かないかは、大きな命題のひとつですね。

できれば働きたくないという気がします。

定年退職年齢は、現時点で60歳というのが一般的ですが、年金の受給資格年齢は、65歳に移行しつつあり、2030年には男女ともに65歳に移行完了します。

企業の方も、高年齢者雇用安定法の「高年齢者雇用確保措置」によって、継続雇用制度や、定年の延長などの制度を整備してきています。

このような背景から、定年退職後も働く人は増えている傾向です。

定年後働くということは、このような収入の問題もありますが、健康を維持する上でも有効ではないかということもわかってきました。

今回は、働き続けることが健康に及ぼす効果を研究した調査結果がありましたのでご紹介しますね。

その研究とは、慶應義塾大学の岡本翔平博士が発表した「日本人男性における退職後の雇用と健康」についてです。

結果として、退職年齢を超えて働いていると、健康に良い影響を与えるというデータが示されています。

「日本人男性における退職後の雇用と健康」は、2018年9月27日に公開されたものですが、60歳以上の1288人の男性について、定年を過ぎて働いたことによる日本人男性の健康への平均治療効果を推定することを目的として行われました。

調査は4つの健康上の転帰、すなわち死亡、認知機能低下、脳卒中および糖尿病の発症を、退職から最大15年間追跡調査し、傾向スコア法などを用いて、労働を受けていることの健康に対する平均治療効果を推定しいます。

傾向スコア法というのは、経済的、社会人口学的および健康に関するデータを考慮して推定する方法のようです。

結果として、働いている人は働いていない人と比較して、1.91年も長生きし、認知機能低下まで2.22年、脳卒中は発症まで3.35年、糖尿病の発症まで6.05年延びることがわかりました。

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日本人男性における退職後の雇用と健康

調査は1987年から2200人のから始まり、2002年までの15年間行われましたが、女性の労働参加率が低いために、分析は男性だけに集中しています。

働いていない男性は、働いている男性よりも、死亡までの期間が短かく、前者が7.66年、後者が9.31年です。

認知機能低下についても、働いていない男性は発症から7.58年に対し、働いている男性は11.20年と同様の傾向がみられました。

また、脳卒中発症までの期間も、働いていない男性は発症から5.84年に対し、働いている男性は8.03年で、働いていない男性のほうが早い期間で発症しています。

糖尿病発症までの期間は、4.06年と3.96年で大きな差はみられませんでした。

病名 データ取得方法 働いていない男性 働いている男性
サンプル数 影響なし 発症までの平均期間 サンプル数 影響なし 発症までの平均期間
死亡 住民基本台帳 640人 217人(34%) 7.66年 644人 126人(20%) 9.31年
認知機能の低下 アンケート 640人 36人(6%) 7.58年 645人 18人(3%) 11.20年
脳卒中 自己申告 494人 97人(20%) 5.84年 499人 68人(14%) 8.03年
糖尿病 自己申告 454人 105人(23%) 4.06年 462人 106人(23%) 3.96年

この表の中で、死亡や発症までの平均期間をグラフにしてみました。

1987年から2002年までの15年間の追跡調査後の全国高齢者調査の男性参加者の観察された健康転帰

これらのデータから、推定平均治療効果を求めるために、分析結果に影響を及ぼすと考えられるさまざまな要因(年齢、婚姻状況、平均平等世帯収入、持ち家かどうか、雇用形態、職業タイプなど)を考慮し、特殊な分析法(傾向スコア法など)に基づき、働く人、働かない人を比較して、働き続けることが健康に及ぼす効果を推定したのが下記の表です。

病名 働いていな人の退職から発症までの期間 働くことで何年発症が延びるか(平均治療効果)
死亡 9.4年 1.91年
認知機能の低下 10.58年 2.22年
脳卒中 11.08年 3.35年
糖尿病 8.52年 6.05年

これによれば、定年後働いた人は働いかない人より、1.91年長生きし、認知機能の低下が2.22年、脳卒中が3.35年、糖尿病が6.05年と発症が遅れたと推定されます。

 

その他、定年後働いていない人に対して、自営業(自己雇用)か従業員かという雇用形態によってのちがいも示されています。

病名 働いていない男性 働いている男性
従業員 自営業者
サンプル数 発症までの時間 サンプル数 平均治療効果 サンプル数 平均治療効果
死亡 640人 9.17年 83人 1.88年 561人 2.74年
認知機能の低下 640人 10.57年 84人 1.16年 561人 1.51年
脳卒中 494人 10.74年 59人 3.90年 440人 1.64年
糖尿病 454人 8.56年 28人 6.30年 404人 0.19年

定年後働いていない人に対して、自営業者は1.88年、従業員は2.74年推定寿命が長くなりました。

しかし、脳卒中や糖尿病に関しては、従業員は自営業より推定推定発症期間が長くなっています。

この原因のひとつとして考えられるのは、健康診断の存在です。

労働安全衛生法に従い、雇用主は年1回の健康診断を義務付けられているため、従業員は健康診断を受けることができます。

健康診断は主に心血管系危険因子(高血圧や糖尿病など)に焦点を当てています。

そのため従業員は、自分の健康を管理するために、積極的なのかもしれません。

ところが、自営業者は個人の管理によりますので、健康診断への参加は従業員に比べると非常に少ないということです。

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まとめ

この調査について、定年後何年働いたのかなど細かい指標は示されていませんが、定年後も働くことが健康にとって良い影響があるということがみてとれます。

今後、定年退職年齢が延長され、年金支給開始年齢も延長されていく傾向が考えられますが、長く働くということは、収入を維持するにも重要でしょうし、考えようによっては、少しでも長く健康でいられるということでしょう。

したがって、できるだけ長く働けるように、健康診断も積極的に受けたほうがいいということにもなりますね。

やはり、健康でいたほうが、より楽しい老後生活を送ることができるでしょうからね。

 

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