生活保護受給資格の条件で年齢や年収は?持ち家や土地、車があるとどうなるの?
2016/10/05
目次
50代アラフィフの人で、将来について不安に感じている人は少なくないでしょう。
現役で収入があるうちはいいですが、リストラなどで収入がなくなったら大変です。
また、老後に年金が満足にもらえなかったり、働けなかったりして生活に困窮する場合は、生活保護を受けることを検討してみるのもひとつの考えです。
生活保護を受給する資格のある人の条件はどんなものでしょう?
わかりやすく簡単に整理してみました。
生活保護の受給資格に年齢制限はあるの?受給資格があるのはどんな人?
生活保護の受給資格に年齢制限は特にありません。
資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮している人なら、条件を満たせば何歳の人でも受けられます。
ただし、未成年など扶養を受けられる人は、扶養義務者(通常は親)から扶養を受けられる場合はそちらが優先されます。
外国人であっても、合法的に日本に滞在し、「永住」「定住」などの在留資格を有していれば国際道義上または「人道上という理由から、生活保護法を「準用」し受給できるようです。
「永住」「定住」と認められる外国人はたとえば下記のような人です。
- 日本人と結婚し日本国内で暮らしている人
- 日本人と結婚したがその後離婚した人
- 戦後日本に移り住んだの人(特別永住者)
- 難民の認定がされた人
生活保護の受給資格条件で年収は?
生活保護は生活に困窮している人が受けられます。
生活に困窮しているという人はどんな人でしょう?
生活保護の受給条件に年収いくらという規定はありませんが、収入が厚生労働大臣が定める基準で計算される「最低生活費」に満たない場合、足りない分が生活保護費として支給されます。
つまり、最低生活費より少ない収入の場合に受給できることになります。
最低生活費は、住んでいる地域、年齢、家族の人数、病気や障害の有無、介護の必要性などによって計算されて決まりますので、一概に年収いくらというくくりで分けるのは困難です。
↓最低生活費についてはこちらの記事を参考にしてください。
生活保護は年金受給者でも支払いを受けることができる?わかりやすい解説
収入は働いた収入(稼働収入)でも、年金収入や児童手当など(非稼働収入)であっても、最低生活費に足りない分が支給されます。
そして、生活保護は世帯単位で計算されますので、家族に収入がある人がいれば、その収入も加味されることになります。
また、親や兄弟、子、孫、配偶者など3親等以内の親族に援助が可能な人がいるならばその人の援助が優先されることになります。
Sponsored Link生活保護の受給は持ち家や土地、車など資産あるとどうなるの?
生活保護を受給するにには、基本的に資産があれば、まずその資産を売却等して生活費に充てるよう求められます。
資産とは、持ち家や土地などの不動産や自動車、株などの有価証券、預貯金、宝石、金などです。
ただし、持ち家や土地などは、実際に居住していて、売却して賃貸住宅に住んだ場合など、すぐに無くなるほどの金額にしかならない場合は、そのまま自宅に住むことが認められる場合があります。
ただし、住宅ローンが残っている場合は、借金を生活保護費に当てて暮らすことは認められませんので、売却して精算することになります。
自動車においては、車がないと生活できないような地域に居住していたり、通院の必要があったリ、仕事を探すのに必要な場合など保有が認められることがあります。
預貯金は銀行口座を調べられればだめですが、タンス預金までは調べられません。
株、宝石、金などはわかりませんが、売却してお金を銀行口座に入れてしまえばアウトです。
↓生活保護に関連する記事
リバースモーゲージ制度とは?リスクや問題点は?生活保護でも可能?
生活保護受給の条件
最後にもう一度、生活保護を受給できる資格があるかどうか、条件を整理してみます。
- 援助してくれる身内がいないか?
本人が生活に困窮していても(収入が最低生活費に足りない)、3親等以内の親族に援助が可能な人がいるならばその人の援助が優先されます。 - 資産をもっていないか?
持ち家や土地などの不動産や自動車、株などの有価証券、預貯金、宝石、金などを持っていれば処分することが先です。 - 働けないか?
病気やケガ、または高齢や障害などがあり就職することが困難である場合は生活保護が認められます。
ただし、本人がそうであっても家族が働ければそちらの援助が先になります。 - 収入が最低生活費を下回っているか?
以上の1.2.3.の条件を満たしていて、収入が厚生労働大臣が定める基準で計算される最低生活費に満たない場合に、足りない分が生活保護費として支給されることになります。
このように、生活保護費は、その人がもっている働ける能力や年金や手当などの給付、家族の援助、資産などあらゆるものを活用した結果、最低生活費に足りない分が支給されるという考え方になっています。
老後生活するにあたって、年金をもらっていても、最低生活費に足りない場合は生活保護が受けられることを憶えておきましょう。