定年後の働き方は再雇用が理想!?アンケート調査によると?
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定年後の働き方は再雇用が理想!?
昨今は人生90年時代といわれ、年金受給開始年齢も現状の65歳から段階的に70歳まで延長が検討されたり、や定年制度の延長も検討されていく気運ですが、65歳以降の働き方をどのようにしていくかというのも、早いうちから考えておいた方がいいのかもれません。
参考までに、一般社団法人 定年後研究所が行なった「第2回『70歳定年』に関する調査」という調査がありますのでご紹介します。
この調査は、定年制度のある企業に勤務している40代・50代男女、および、定年制度のある企業に勤務し60歳以降も働いている60代前半男女で、65歳以降も働くことを希望する516人に、65歳以降の理想の働き方についてアンケートを行ったものです。
65歳以降も働くことを希望する人の理想の働き方は、「現在と同じ会社」で働くこと。
という傾向が見えてきました。
65歳以降の理想の働き方
下記の通り調査結果を見ると、
65歳以降も働くことを希望する人=現在と同じ会社(違う地域・職務)63.80%+現在と同じ会社(同じ地域・職務)6.60%=70.4%
つまり約7割が現在と同じ会社で働くことを理想としているようです。
一方、社外に目を向けた働き方を理想とする人は、「複数の会社・団体で兼業」2.70%、「起業(会社設立)」2.50%、「フリーランス・個人事業主 」5.60%、「プロポノ(ボランティア)」1.20%、「ボランティア」1.40%、「その他」1.20%でそれらの合計は14.6%になっています。
現在と同じ会社(違う地域・職務) | 現在と同じ会社(同じ地域・職務) | 子会社や関連会社(同じ地域) | 子会社や関連会社(違う地域) | 他の企業に再就職(同じ地域) | 他の企業に再就職(違う地域) |
63.80% | 6.60% | 4.10% | 0.60% | 5.80% | 4.70% |
複数の会社・団体で兼業 | 起業(会社設立) | フリーランス・個人事業主 | プロポノ(ボランティア) | ボランティア | その他 |
2.70% | 2.50% | 5.60% | 1.20% | 1.40% | 1.20% |
理想とする理由
同じ会社で働くことを理想とする理由は、「今の生活を変えたくない」70.5%、「安定した収入が得たい」47.4%がボリュームゾーンです。
一方、兼業・起業・フリーランス・ボランティアのいずれかが理想という人の理由は「のんびり暮らしたい」(44.9%)「社会とのつながりを持っていたい」(30.4%)ということのようです。
理想とする理由 | 現在と同じ会社(同じ地域 ) | 兼業・起業・フリーランス・ボランティアのいずれかが理想 |
今の生活を変えたくないから | 70.5% | 10.1% |
安定した収入を得たいから | 47.4% | 29.0% |
今の生活に満足しているから | 21.3% | 2.9% |
社会とのつながりを持っていたいから | 20.1% | 30.4% |
自分の居場所が確保できそうだから | 18.8% | 17.4% |
これまで培った自分の力を試してみたい・ 発揮したいから | 13.1% | 27.5% |
仕事はしたいがのんびり暮らしたいから | 10.3% | 44.9% |
配偶者や家族が望むと思うから | 7.9% | 2.9% |
環境を変えたいから | 4.6% | 20.3% |
新たなチャレンジをしたいから | 1.8% | 27.5% |
組織に頼らず生きていきたいから | 1.2% | 27.5% |
その他 | 0.0% | 1.4% |
理想の働き方を実現できる可能性
では、理想の働き方を実現できる可能性としてどれくらいの確率に考えているのか?
「大いに可能性があると思う」20.5%や「やや可能性があると思う」29.9%など可能性ありと回答した人は全体の50.4%となりました。
つまり、半数以上の人が実現の可能性があると考えているわけですね。
大いに可能性があると思う | やや可能性があると思う | どちらともいえない | あまり可能性がないと思う | 全く可能性がないと思う |
20.5% | 29.9% | 33.5% | 12.2% | 3.9% |
仕事上の不安を解消するための準備
仕事上の不安を解消するための準備としては「脳の老化を防ぐために鍛えておく」54.5%が一番多く、次いで「朝食、昼食、夕食それぞれの食事改善をする」26.1%、「50代から自分のキャリアを振り返り、将来のキャリアの方向性を模索する」25.6%と続いています。
脳の老化を防ぐために鍛えておく | 朝食・昼食・夕食それぞれの食事改善をする | 50代から自分のキャリアを振り返り、将来のキャリアの方向性を模索する | 中高年向け体力増進プログラムを受ける | 40代・50代から「複数の専門性を磨く」 | 職業上のスキルや経験を活かせる再就職先や仕事の紹介・斡旋を受ける | 40代・50代から「社外やフリーランスでも通用する能力・キャリア開発」をする | 職業上のスキルや経験を活かせるボランティアの紹介・斡旋を受ける |
54.50% | 26.10% | 25.60% | 24.10% | 18.80% | 17.50% | 17.30% | 8.80% |
コミュニケーション力向上のトレーニングを受ける | 自分の将来のキャリア形成に対して、定期的にプロのキャリアコンサルタントにアドバイスを受ける | 社外派遣や希望の企業での中高年向けインターンシップに申し込む | 第一印象を良くするレッスンを受ける | 個人経営者になりたいので情報を収集し、マッチング先を探す | 資格取得にチャレンジする | その他 | |
8.10% | 5.10% | 4.90% | 4.30% | 3.60% | 2.40% | 4.10% |
仕事上の不安を解消するための相談先
不安解消のための相談先としては「40から60代向けの問題を専門とする民間企業やNPO組織で」36.8%が最も多くなっており、「それぞれの分野を専門とする民間企業や NPO 組織の SNS で」29.60%、「自分が所属する組織や会社の人事や総務で」29.1%と続き、ライフステージや職種、組織を勘案した結果となっています。
自分が所属する組織や会社の人事や総務で | 自分が所属する組織や会社が委託する組織で? | 40から60代向けの問題を専門とする民間企業や NPO 組織で | それぞれの分野を専門とする民間企業や NPO 組織の SNS で | 地方自治体や公的機関で | その他 |
29.10% | 12.80% | 36.80% | 29.60% | 31.20% | 5.50% |
まとめ
以上のような結果を踏まえると、そのまま今の生活を変えたくない、安定した収入が欲しいということが、今の会社で働き続けるのが理想という人が多い理由かもしれません。
まぁ環境が変わるのが不安だし、面倒くさいんでしょうね。